二声の練習曲

註:下向きの音符(メロディー)は和音以外はpでかつアポヤンドで弾く。 i と mの指は a と比べてよく動くので多用されるが、上記指使いで又は、とあるように「1弦はa、2弦はm、3弦はi、で弾く」の原則を死守する練習も重要である。 i、m、a、の指が全く差が無いように動かせる(制御)できることが、高度な曲が早く弾けるようになるし、練達者の条件となる。トレモロなどを弾く場合の「音のきれいさ」につながる。

註:ギターは左指で弦を押さえ切って初めて右指で弦を弾くことが出来る。従って、左右の指の同期関係に微妙な差が必要で、始めのうちはこれが結構うまくいかない。慣れてくればそれを意識せずに上手に演奏できてくるが、さらに高速な複雑な曲になるとやはり問題となる。この難しさを演奏技法で緩和する方法の片鱗が上記の3列目の終わり頃にある。即ち、開放弦を鳴らしておいて時間をかせぎ、次の音の準備をする方法である。

註:練習に際してはまずメロディーのみを取り出し、繰り返し練習する。アポヤンドで弾けるように充分練習し、伴奏部と一緒に弾くときにメロディーのほとんどをアポヤンドで弾けるようにする。上記の曲は誰でも知っている曲なのでメロディーのみの演奏例は省略して、曲全体の演奏例のみ示します。

演奏例

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演奏技法メモ:良い音を出すためには左指の第一関節をしっかり曲げ、指の頭の部分で、出来るだけ垂直にフレットのすぐ横を抑えます。フレットの上を押さえると弦の振動が阻害され、音が死んでしまいます。左指のつめはなるべくしっかり(深く)切っておき、さおの板に当たらないようにします。始めのうちは左手指の頭が痛くてなかなか弦をしっかりおさえられないかもしれませんが、そのうちに指頭に「たこ」ができて、痛くもなんともなくなります。しばらく練習を休むとたこがなくなって、またもとの木阿弥になります。